C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition
 によるDXライブラリの使い方


 C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition を使用してDXライブラリを使ったソフトを制作するには以下のような手順を踏みます。

1.DXライブラリを使うために必要なものを揃える

2.プロジェクトの作成

3.プログラムを組む

4.プロジェクトのビルド、実行



1.DXライブラリを使うために必要なものを揃える

 C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition でDXライブラリを使用するには以下のものが必要です。

    ・C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition

    ・DXライブラリ Windows版 C++ Builder 10.1 Berlin用

 まず一つ目の C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition はプログラムをコンパイルして実行可能なソフトを作成するのに無くてはならない代物です。
 こちらはEmbarcaderoのWebサイトにて( ユーザー登録は必要ですが )無料で配布されていますので、有り難くダウンロードさせて頂きましょう。

C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition
https://www.embarcadero.com/jp/products/cbuilder/starter

 二つ目の DXライブラリ Windows版 C++ Builder 10.1 Berlin用は本サイトのこちらのページからダウンロードすることができます。 これがないとDXライブラリを使うことができませんので、まだダウンロードされていない方は『DXライブラリ Windows版 C++ Builder 10.1 Berlin用』をダウンロードしておいてください。



2.プロジェクトの作成

 ソフトウエアを開発する準備ができましたので、早速一つ簡単なソフトを作ってみましょう。
 ここでは『画面の中心に点を打つ』という動作をするソフトを作る手順を記したいと思います。

 次に…本来であれば C++Builder 10.1 Berlin を起動して、C++Builder 10.1 Berlin のメニューからプロジェクトを新規作成したいのですが、 現在の C++Builder 10.1 Berlin ではシンプルなメインウインドウだけが表示されるアプリケーションを作成することができないので、 プロジェクトファイルを少し弄ってシンプルなメインウインドウだけが表示されるアプリケーションを作成できるようになっているプロジェクトのフォルダをコピーして新しいソフトを作る方法をご説明します。

 というわけで、気を取り直して。
 まず、ダウンロードページからダウンロードした『DXライブラリ Windows版 C++ Builder 10.1 Berlin用』のパッケージの中にある『サンプルプログラム実行用フォルダ』をコピー&貼り付けをして 『サンプルプログラム実行用フォルダ - コピー』を作成した後、『サンプルプログラム実行用フォルダ - コピー』を適当な名前( 例えば『test』など )に変更してください。
 プロジェクトの作成はこれで完了です。



3.プログラムを組む

 『サンプルプログラム実行用フォルダ』のプロジェクトはDXライブラリを使用する設定などは既に済んでいますので、後はプログラムを組むだけです。
 まずコピー&貼り付けで作成したフォルダの中にある『Sample.cbproj』ファイルをダブルクリックして、C++Builder 10.1 Berlin でプロジェクトを開きます。
 するとプログラムファイル『Test.cpp』が最初から開いている状態となりますので、まず『Test.cpp』に書かれている内容をすべて削除して、代わりに以下のプログラムを入力してください。

#include "DxLib.h" // プログラムは WinMain から始まります int WINAPI WinMain( HINSTANCE hInstance, HINSTANCE hPrevInstance, LPSTR lpCmdLine, int nCmdShow ) { if( DxLib_Init() == -1 ) // DXライブラリ初期化処理 { return -1 ; // エラーが起きたら直ちに終了 } DrawPixel( 320 , 240 , GetColor( 255,255,255 ) ) ; // 点を打つ WaitKey() ; // キー入力待ち DxLib_End() ; // DXライブラリ使用の終了処理 return 0 ; // ソフトの終了 }



 どの部分が何をしているのか簡単に説明します。 まず最初の1行はDXライブラリを使用するために必要なファイル( DxLib.h )をインクルードしています。
 次の『int WINAPI WinMain( HINSTANCE hInstance, HINSTANCE hPrevInstance, LPSTR lpCmdLine, int nCmdShow )』は Windows用ソフトのプログラムのスタート地点となる関数の宣言です。それぞれの単語が何を意味しているかは特に考える必要はありません。 ウインドウ環境のスタート関数はすべてこの形の宣言をとります。
 中括弧関数最初の文『if( !DxLib_Init() ) return -1;』はDXライブラリを初期化して使える状態にするために必要な関数『DxLib_Init』を呼んでいます。 この関数はDXライブラリを使うプログラムを組む際には例外を除いてまず最初に呼び出す必要があります。 因みに『if(...』と書かれているのは初期化が失敗したらその時点でソフトを終了させるという処理を行うための物です。
 『DrawPixel』はそのまま点を描画するための関数です。
 その次の『WaitKey』はキーが押されるまで処理を止める関数です。
 最後の『DxLib_End() ;』は注釈にも書いてある通りDXライブラリの使用を終了する処理を行う関数を呼んでいる文です。 DXライブラリを使用しているプログラムは最後に必ずこの関数を呼ばなくてはなりません。



4.プロジェクトのビルド、実行

 入力が終ったら実行してみましょう。実行するためには

  @ C++Builder 10.1 Berlin のメニューから『実行』→『実行』を選択

  A エラーがなければ実行されます。エラーがあった場合は画面下のウインドウ
     にエラー内容が出てきますので指示にしたがって修正してください。

 画面中心に点が描画されたでしょうか?


 作成された実行可能ファイルはプロジェクトのフォルダの中の『Win32』フォルダの中の『Debug』フォルダの中に『Sample.exe』というファイル名で作成されます。 拡張子( .exe の部分 )以外の部分は変更しても問題ありませんので、『Sample』の部分は自由な名前に変更してください。

 これで C++Builder 10.1 Berlin でDXライブラリを使ってソフトを製作する方法の基本的な説明は終了です。後はすきなようにプログラムを組んでゲームを作るだけですが、 まだDXライブラリの機能は初期化と終了とドットを描画する関数しかご説明していません。 この他の関数についてはDXライブラリ関数リファレンスのページで解説されていますのでそちらを参照して下さい。





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